屋根の葺き直しとは?葺き替えの違いについても解説
屋根は明らかな劣化や損傷がない限り屋根修理を行わない方が多くいらっしゃいますが、定期的な点検とメンテナンスは非常に重要です。
メンテナンス方法は様々で屋根材によって異なりますが、今回は屋根の葺き直しについて解説します。葺き直しができる屋根材の紹介やそのメリット、葺き替え工事との違いについても紹介しますのでぜひご検討ください。
目次
屋根の葺き直しとは
屋根の葺き直しとは、既存の屋根材を一旦撤去し、その下にあるルーフィングと呼ばれる防水シートの交換と下地の修理を行った後に、元あった屋根材を設置する工事です。屋根材自体に問題がなく、下地や防水シートの劣化がある場合に行われることが多い工法です。
下地や防水シートを修理できるほか、瓦屋根の場合は部分的に補修したり漆喰を詰め直すこともあります。
葺き直しができる屋根材
屋根の葺き直しに適した屋根材は「日本瓦」と「天然ストレート」です。
日本瓦や天然ストレートは、非常に高寿命で耐久年数が約50年といわれていますので、何か強い衝撃などで割れない限りは半永久的に利用できます。ですが、下地やルーフィングとが劣化しますのでこの葺き直しが適していると言えます。
逆に不向きな屋根材は、「セメント瓦」や「金属瓦」です。
セメント瓦は定期的な屋根塗装が必要な屋根材ですので、葺き直しと屋根塗装を繰り返し行うよりは屋根材本体を交換する葺き替え工事がおすすめです。また、金属瓦は圧力に弱いため撤去の際歪んだり変形する可能性がありますので不向きと言えます。
葺き直しと葺き替えの違い
葺き替え工事は何となく耳にしたことがある方は多いかと思います。
先ほどもお伝えした通り葺き直しは、既存の屋根材を一旦取り外し下地やルーフィングを修理して元の屋根材を設置する工事です。
一方で葺き直しは、葺き直しと同じく下地やルーフィングを修理しますが、古い屋根材は廃棄し屋根材を新しくします。傷んでいる防水シートや下地もしっかりと補修できる他、屋根の見た目も変えられる工事です。
なぜ葺き直しが必要なのか
いくら丈夫な屋根材でも、台風や地震などで衝撃を受けるとズレや亀裂などが発生します。また、屋根材自体に問題がなかったとしても、下地や防水シートが耐用年数を迎え劣化しています。それが原因で雨漏りが発生する危険性がありますので、定期的な葺き替え工事を行うことは大切と言えます。では、葺き替え工事のメリットやデメリットはどんなことがあるのでしょうか。
葺き直しのメリット①:耐久性・耐震性が高くなる
葺き直し工事は、下地の補修や防水シートを新しく交換できますので屋根の耐久性が上がります。また瓦屋根の場合は、昔は瓦の下に土を入れて固定する「土葺き」と呼ばれる方法で施工されていましたが、土の重さが家に負担がかかり耐震性が低くなりますので、現在ではこの工法は採用されていません。葺き直し工事をすることで、この土葺きから「引掛桟工法」と「ポリフォーム工法」などといった固定方法で施工することにより、屋根の多さが軽減され耐震性を向上させることもできます。
屋根の軽量化についてはこちらの記事でも紹介していますので、ぜひご覧ください。
葺き直しのメリット②:コストを抑えることができる
葺き直し工事は既存の屋根材を再利用することができますので、新しい屋根材を購入することなく、また古い屋根材を撤去しないのでその分費用を抑えることができます。逆に、葺き替え工事は屋根材も新しくし撤去に費用が掛かりますので、少しでもコストを抑えたいなら葺き直し工事がおすすめといえます。
葺き直しのデメリット
屋根修理を検討するときに、デメリットも知っておくことも大切です。
葺き直し工事は以下の通りです。
葺き直しのデメリット①:既存の屋根材を再利用できない場合がある
一見問題なさそうな屋根材だったとしても、所々ひび割れや劣化が進んでいる可能性があります。破損している場合は部分補修が必要となり、追加費用が発生する可能性があります。また、部分補修では対応できない場合は、交換となりますが同じ屋根材が手に入らない場合もあります。
葺き直しのデメリット②:屋根の見た目が変わらない
前述しました通り、既存の屋根材を再利用しますので見た目は変わりません。
せっかく屋根修理をするのだから屋根の見た目を変えたい、といった方は葺き替え工事をおすすめします。
まとめ
葺き直し工事は見た目はそのままに、下地や防水シートを修理でき費用を抑えつつ耐久性もあがることから多くのメリットがあります。また、葺き直し工事に不向きな屋根の場合や、屋根全体に大きな問題がある場合は葺き替え工事をおすすめします。
もし下地や防水シートが劣化しているかも、といった場合は葺き直し工事、又は葺き替え工事をぜひご検討ください。
リエイトホームでは、屋根の葺き直し・葺き替え工事ももちろん対応可能です。是非お気軽にご相談ください。
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