寒くなると瓦が割れる？！屋根の凍害について

2022.12.22

凍害による瓦屋根の劣化イメージ

最近は朝晩の気温がぐっと下がってとても寒いですね・・・。ただ、千葉県は1年を通して温暖な気候なので寒い地域と比較すると温かいほうかもしれませんが、やはり冬は寒いです！そんな季節になると心配なのが冬場の屋根トラブル。今回のコラムでは、温暖な千葉県でも気を付けたい「凍害」についてご紹介します。

1 屋根の凍害とは
2 凍害が起こる原因
3 凍害によって起こるトラブル事例
4 凍害を防ぐには？
5 まとめ

屋根の凍害とは

屋根の凍害とは、屋根材に割れや剥がれ、亀裂が入る現象です。気温が0℃以下になった時、屋根材に含まれている水分が凍って膨張し、その後溶けて伸縮を繰り返します。そういった現象が長年続くことによって屋根材が徐々に劣化してきます。これは瓦屋根やスレート屋根に起こる症状です。

凍害が起こる原因

通常、瓦屋根やスレートは正常な状態なら水分が中にしみこむことはありません。ただ、強い風が吹いて物が当たって損傷したり、スレート屋根の塗装が切れているといった場合は、そこから雨や雪の水分がしみ込んでしまいます。屋根材に水分が含まれている状態で、気温が0℃以下になるともちろんその水分は凍ってしまいます。凍ってしまうことで体積が増し膨張しますので、それが原因で塗膜が剥がれゆくゆくは瓦やスレートが割れて剥離してしまいます。こうった状態で放置してしまうと雨漏りを引き起こしますので早めの修繕や屋根修理が必要です。

凍害によって起こるトラブル事例

では、具体的にどのようなトラブルが起こるのかご紹介します。

屋根材のひび割れ・剥がれ
漆喰の割れ
外壁表面の剥がれ

いずれも、屋根材や外壁材がもともとの劣化症状があったり塗装が剥がれているなど問題を抱えているところに、凍害によって更に劣化を進行させ症状の悪化を招きます。

凍害を防ぐには？

凍害で屋根のトラブルを引き起こさないための対策方法をご紹介します。

凍害に強い屋根材を選ぶ

実はもともと、粘土瓦やセメント瓦には新品の状態でもある程度の水分が含まれています。また、スレートの場合は防水機能がなく塗装で
水分が入らないようにしています。ですので、定期的な屋根塗装によるメンテナスを行っていないと防水機能がなくなり、水分を吸収してしまいます。
といったことから、凍害の心配のないガルバリウム鋼板などの金属製屋根材に葺き替えやカバー工法で屋根リフォームするもの一つの手だと言えます。また、外壁の張り替えの場合も同様で金属製の外壁材を選ぶとよいでしょう。

塗装を行う

先程もお伝えしている通り、屋根や外壁の塗装が剥がれているとそこから水分が吸収され凍ってしまう危険性があります。ですので、チョーキングや色褪せなどが発生していれば、屋根塗装や外壁塗装で防水機能を強化することで凍結を予防することができます。

部分補修を行う

もし瓦屋根に欠けや割れがある場合は、壊れている瓦を新品に差し替えたり、問題のある箇所だけコーキングで修理するなどを行いましょう。また、外壁にひび割れやクラック、つなぎ目のコーキングに劣化がある場合はそこから水分が入り込まないように補修を行いましょう。

まとめ

ご紹介した通り、屋根材や外壁材に水分が含まれていると凍って劣化を早めてしまいます。また、そもそも凍る以前に家にとって水分は大敵です。建物内部に水が浸入してしまうと雨漏りを引き起こし、結果的に家の寿命を縮めることになりますので大変危険です。そうならないためにも、屋根や外壁の定期的なメンテナンスと修繕を行い凍害や雨漏りから大切な住まいを守りましょう。