瓦屋根は塗装が必要?その種類と必要性について
佐倉市のリエイトホーム広報担当です。この屋根のお役立ちコラムでは、屋根修理やリフォームなど屋根に関する情報をお届けします。
スレート屋根や金属屋根のガルバリウム鋼板やトタンは塗装によるメンテナンスが必要ですが、瓦屋根は塗装しなくてもよいと思っている方が多くいらっしゃいます。
塗装が必要な種類の屋根材については、こちらのサイトで分かり易く解説していましたので参考にしてみてください。
屋根塗装の必要性を解説!放っておくと雨漏りの原因に
実は、瓦の種類によって屋根塗装が必要な場合がありますので、今回のコラムではその種類と必要性について解説していきます。
瓦屋根の種類別 塗装の必要性
一口に瓦屋根といっても様々な種類があり、その特性も異なります。
定期的なメンテナンスが必要な場合がありますので、種類とその特徴を知っておくことが大切です。
粘土系瓦
昔ながらの日本家屋やお城、神社仏閣によく使われているのが粘土系瓦です。
その種類はいくつかあり、
- いぶし瓦
- その名の通り瓦を燻しています。高温で焼き上げ、その後空気を遮断した状態で蒸し焼きにすることでいぶし瓦独特の銀色で美しい輝きがあります。耐用年数は長くて50年ほどで、もし瓦が欠けたとしても中にも色がついていますのでそれほど目立ちません。
- 無釉瓦
- 文字通り釉薬を使っておらず、いぶし瓦の一つと考えられることもあります。無釉瓦には瓦金属酸化物が粘土に練りこまれていますので、土の組み合わせによっては発色を変えることができます。また自然の風合いがあるのも特徴の一つです。
- 陶器瓦
- 瓦の形に粘土を成形してから釉である釉薬をかけた後、高温で焼き上げたものが陶器瓦です。釉薬を使用していることから、裕役瓦とも言われています。
など様々です。
粘土瓦は、陶器と同様に粘土を瓦の形状にし高温で焼き上げて製作されるのが一般的です。耐久性に優れていますので、瓦本体に飛来物などで衝撃を受け破損しないかぎり、メンテナンスフリーの瓦と言われています。
また、粘土瓦の表面には漆喰で守られているので屋根塗装は不要ですが、もし瓦の色味を変更したい場合には塗装することもできます。ただ、塗装によって補修する場合は専用の塗料を使用する必要がありますが、塗膜が剥がれやすいのでお勧めはしません。
粘土系瓦の場合は、塗装は不要ですが漆喰や瓦の補修、防水シートや下地の交換といったメンテナンスは必要です。その場合は、部分補修や葺き替え・葺き直し工事となります。
セメント系瓦
セメント系瓦は、粘土系のように焼き上げるのではなく、瓦セメントや砂に水を混ぜることによりモルタルのように化学反応を利用して硬化させています。そういった方法で作られていますので、防水加工がないため水を吸収してしまうことから、屋根塗装が必要な瓦です。屋根塗装を行うことにより雨水を弾き色艶も美しくなります。
セメント瓦の代表的な種類は、
- セメント瓦
- セメントと砂を混ぜ合わせて成形したものがセメント瓦です。瓦の形以外にも様々な形状があります。低価格なことから昔は多くの住宅で採用されていました。ただ、衝撃に弱くメンテナンスコストもかかるので、現在はガルバリウム鋼板などの低価格ながら丈夫な屋根材が登場してたことで使用されなくなりつつあります。
- モニエル瓦
- ヨーロッパで開発された屋根材で、表面に色が付いたセメントが薄く塗られていてスラリー層を形成しています。また、水の吸収を防止するために透明なクリアー塗装も施されています。モニエル瓦のスラリー層は非常にもろく、補修目的で塗装を行うと、塗膜が剥がれるといった問題があることから現在は製造中止となっています。
などがあります。
ちなみに、ご自身の家の屋根がモニエル瓦かセメント瓦かどうかは小口部分を確認することでわかります。もし、小口部分に着色されたスラリー層があり凹凸があれば、モニエル瓦です。
こちらの記事にセメント瓦とモニエル瓦について詳しく解説しています。
併せて参考にしてみてください。
瓦屋根の塗装が必要なケース
先程ご紹介した通り、瓦の種類によっては塗装が必要な場合があります。塗装によって美観を保つだけっではなく、様々なメリットがありますので、具体的に紹介します。
欠損の補修
セメント瓦は衝撃に弱く、何かの衝撃を受けると塗装されている表面に傷がついたりします。そこから徐々に劣化が進み、放っておくと欠けたり割れが発生します。もし、傷がついている場合や劣化の症状が小さい場合は、早めの屋根塗装で補修を行うことをお勧めします。
防水性の回復
時間が経つにつれ塗装面の塗膜が薄くなり剥がれてきます。セメント瓦の場合は塗装によって防水をしていますので、もし剥がれてしまうと水を吸収してしまい、カビや苔が繁殖したりひび割れも発生してしまいます。ゆくゆくは欠落することもありますので、塗装が完全に剥がれる前に屋根塗装をすることが大切です。
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美観を維持
瓦屋根の塗装が剥がれてくると、色褪せて艶もなくなり見た目が悪くなります。再度塗装を施すことにより、高級感を引き出すこともできます。また、瓦はカラーバリエーションが少ないので地味に見えがちですが、瓦屋根の塗装を行うことにより、お好みの色や家にマッチしたデザインにすることができます。
まとめ
瓦屋根といえば昔ながらの粘土系瓦と思われている方も多いと思いますが、実は様々な種類がありメンテナンス方法も異なりますので、適切な時期に確実な修繕を行うことにより長く住み続けられるようになります。
もし、お住まいの家が瓦屋根ならその種類をあらためて確認してみてはいかがでしょうか。
リエイトホームでは、瓦屋根修理の他に屋根塗装も行っております。セメント瓦など塗装が必要な瓦屋根の場合でも、お気軽にご相談ください!
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