アスファルトシングルの種類について解説!その特徴とメリット・デメリット
佐倉市のリエイトホーム広報担当です。この屋根のお役立ちコラムでは、屋根修理やリフォームなど屋根に関する情報をお届けします。
アスファルトシングルという屋根材をご存じでしょうか?
日本国内ではあまり知名度はありませんが、リーズナブルな上耐久性・耐震性に優れているなど沢山のメリットがあります。
それほど普及率が高くないアスファルトシングルですが、各メーカーが研究・開発を進め様々な商品を生み出していますので、今回のコラムでは代表的な商品とその特徴をご紹介していきます。
目次
アスファルトシングルってどんな屋根材?
アスファルトシングルは、1903年にアメリカのミシガン州のヘンリーレイノルズによって開発され北米での普及率は80%で人気の屋根材で、ガラス繊維にアスファルトを染み込ませ、表面に石粒を吹き付けてシート状になっています。
防水シートであるアスファルトルーフィングの製造方法とほぼ同様ですが、アスファルトシングルは屋根材ですので全く別の用途になります。
アスファルトシングルの表面に付着している石粒は、天然石や色が付いた人口石などなので、カラーバリエーションが豊富なので和風・洋風どちらの家の雰囲気にも合わせることができます。
アスファルトシングルのメリット
アスファルトシングルのメリット5つご紹介します。
- 防水性
- 先程も少しお伝えしましたが、アスファルトシングルは防水シートと製造方法がほぼ同様ですので防水性が高いといった特徴があり、金属製の屋根材のように錆びる心配もありません。また柔らかく柔軟性があるのでスレートのようなひび割れもないことから、雨漏りしにくい屋根材と言えます。
- 防音性
- アスファルトシングルの表面には石粒が吹き付けられていることから、それが緩衝材の役割となり屋根からの音が室内に響きにくくなっています。もし大雨や雹が降った時、トタンなどの金属製屋根材だと音が響いてうるさくなってしまいますが、アスファルトシングルの場合はそれを軽減することができます。
- 耐震性
- アスファルトシングルは9~12㎏ほどで、スレートと比較すると半分の重さしかなくとても軽量な屋根材と言えます。屋根が軽いと地震の揺れを軽減することができますので、耐震性に優れていると言えます。
- 耐久性
- 以前はは10~20年ほどの耐用年数でしたが、各社が研究を重ね現在は30年以上の耐久性を誇る商品もあります。
また、表面に吹き付けられている石粒によって傷がつきにくく長持ちする屋根材と言えます。 - 施工費用がリーズナブル
- アスファルトシングルは柔らかいシート状ですので、ハサミやカッターで裁断でき接着剤やタッカーで固定できます。屋根材本体が安いというわけではなく、施工が容易で工期が短くて済むことから工事費用が安価になります。
アスファルトシングルのデメリット
アスファルトシングルにももちろんデメリットがあります。
その4つをご紹介します。
- 強風に弱い
- アスファルトシングルは耐震性に優れているというメリットがありますが、軽量なため台風などの強風時に剥がれたり破れることがあります。適切に施工していれば問題ありませんが、屋根材と屋根材の圧着不足や固定が不十分など施工不良で損傷することもあります。
- 屋根の勾配が決まっている
- アスファルトシングルの施工が可能なのは、3.5寸以上の勾配がある屋根と決められています。
もしそれ以下の勾配が緩い屋根だと、水はけが悪くなり雨漏りを引き起こしてしまいます。またアスファルトシングルの性質上、夏の暑さで熱膨張しやすく、冬の気温が低い時期は収縮してしまいます。それを繰り返すことにより屋根材に隙間ができそこから雨水が浸入してしみますので、基準値をクリアした勾配の屋根にしか施工することはできません。
屋根の勾配についてはこちらの記事で紹介していますので、参考にしてみてください。
- 苔やカビが生えることがある
- アスファルトシングルの表面は石粒が吹き付けられているため、小さいですが凸凹しています。そのため雨水がその凹凸部分に入り込み停滞しやすいので、苔やカビの原因となります。
- 表面の石粒が剥がれる
- 繰り返しになりますが表面には細かい石粒が吹き付けられていますので、時間が経つにつれそれが剥がれ落ちてきます。少量の場合はあまり気にならないかもしれませんが、それが蓄積されると雨樋の詰まりの原因になることもあります。また、石粒によって表面を保護していますので、剥がれた部分から劣化し雨漏りにつながる可能性があります。
メーカーごとのブランド・種類
ニチハの「アルマ」
住宅用建材の大手メーカーニチハの「アルマ」。ラテン語で「鎧」という意味があり、その構造は2層のガラス基板と表面の石粒は天然石を吹き付けているので高い耐久性あります。また価格も安価な上、カラーバリエーションは5色と豊富なことから和風・洋風建築にも合わせやすい商品です。
旭ファイバーグラスの「リッジウェイ」
旭ファイバーグラス株式会社が製造している「リッジウェイ」。その構造は、独自の2層構造で表面にはランダムに彩色石が吹き付けられているため、美しいグラデーションが表現されデザイン性があり高級感がある商品です。
また、風速46m/sの強風仕様実験で浮き剥がれがなく耐風性に優れ、飛び火試験により防火性能を証明されていますので耐火性が高い商品です。
田島ルーフィングの「シングル」
国内メーカー田島ルーフィング社の『シングル』。
一般的に多く使用されている商品で、その構造はスレート砂や彩色焼成砂を圧着して製造されています。通常アスファルトシングルは、3.5寸以上の勾配が必要ですが、このシングルは緩勾配にも施工可能です。
また、光触媒機能付きでセルフクリーニング効果があるものもあります。
田島ルーフィングの「ロアーニⅡ」
シングルと同じ田島ルーフィングが製造されている「ロアーニⅡ」。重厚な天然石で仕上げていて高級感がある見た目です。防水性に優れたアスファルトを使用しているため、下地をアスファルトルーフィングと組み合わせることで、防水機能を強化でき雨漏りに強い屋根にすることが可能です。
また、施工の際は専用の接着剤と釘で固定するため地震や強風に強いといった特徴もあります。しょう。
アスファルトシングルのメンテナンスと屋根修理方法
アスファルトシングルの屋根のメンテナンス方法や屋根のリフォームについてご紹介します。
部分補修
アスファルトシングルは基本的に接着剤で固定されていますので、経年劣化や強い風の影響で剥がれてくることがあります。そのため5年ごとの周期で屋根の点検をお勧めします。もしその際に剥がれがあれば部分補修を行うようにしましょう。
棟板金の交換
アスファルトシングルの屋根の天辺には棟板金が設置されています。
棟板金を固定している釘は徐々に緩んできて板金が浮いてきます。その隙間から雨水が入り込んで雨漏りを引き起こしてしまうこともありますし、最悪の場合板金が飛んでしまことも。そうならないためにも、新築もしくは屋根リフォーム時から10年前後を目安に点検と棟板金の交換を行うことをおすすめします。
こちらのコラムで棟板金からの雨漏り原因ついて紹介しています。詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
屋根リフォーム
アスファルトシングルの耐用年数は、20~30年ほどですのでその時期を迎えるころに屋根リフォームをご検討ください。
屋根リフォーム方法は、屋根をすべて新しくする葺き替え工事もしくはカバー工法です。
葺き替えとカバー工法については、こちらの記事で紹介していますのであわせてご覧ください。
まとめ
ご紹介した通り、アスファルトシングルはリーズナブルで耐久性と防水性に優れた優秀な屋根材です。また、どんな家にもマッチするのも魅力の一つと言えるでしょう。
ただ、施工が容易ですが間違った施工方法や手抜き工事を行うと、剥がれなどの施工不良で雨漏りの原因になりますので注意が必要です。
佐倉市のリエイトホームでは、先日瓦屋根からニチハのアルマのアスファルトシングルで屋根の葺き替え工事を行いました。重たい瓦屋根から軽量なアスファルトシングルにしましたので、屋根の軽量化ができ耐震性を強化することができました。
佐倉市を中心に千葉県全域に対応しております。
もちろんアスファルトシングルのカバー工法による屋根修理も可能ですので、屋根をアスファルトシングルにご検討でしたら佐倉市から駆け付けますので、まずはご相談ください!
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