屋根の防水シート「ルーフィング」の種類について解説
屋根の下には家の中に雨水が浸入しないようにしてくれている、「ルーフィング」と呼ばれる防水シートが施工されています。
あまり耳なじみがないかもしれませんが、家を守ってくれる大切な役割があります。このルーフィングにも様々な種類があり、特徴も千差万別なので、今回のコラムではそのメリットやデメリットも含め詳しくご紹介していきたいと思います。
目次
ルーフィングの6つの種類について
以前のコラム
でも紹介しましたが、ルーフィングは雨漏りをや屋根の下地の腐食を防止してくれる役割があります。このルーフィングがないといとも簡単に雨水が家の内部に入ってきてしまいます。
そんなルーフィングには、湿気を通すタイプの透湿性ルーフィングと湿気を通さないタイプの非透湿性があります。
では、それぞれメリットやデメリットについて解説していきます。
透湿ルーフィングの特徴
その名の通り、透湿性があるルーフィングです。透湿性とは、水蒸気状の細かい水分を外に逃がす性質です。例えば家の中で結露している場合、その湿気を通気させる機能がありますので結露しやすい家や高断熱の家などに向いていると言えます。更に、耐久性に優れているため瓦屋根のような寿命が長い屋根材と組み合わせることでメンテナンスが楽になります。
耐用年数とメリット・デメリット
- 耐用年数:50年以上
- メリット:高耐久、透湿性があり結露しにくい
- デメリット:費用が高め
アスファルトルーフィングの特徴
アスファルトルーフィングは、厚みがある段ボール素材にアスファルトをしみこませ板状にしたルーフィングです。アスファルトルーフィングにもいくつか種類がありますが、アスファルトルーフィング940というものが比較的お手頃な価格でポピュラーな商品です。ただ非透湿性なので通気が悪く、そして耐用年数が短く耐久性が低いのが難点と言えます。
耐用年数とメリット・デメリット
- 耐用年数:10~15年
- メリット:安価、止水性が高い
- デメリット:破れやすく耐久性が劣る、非透湿性で結露しやすくなる
改質アスファルトルーフィングの特徴
アスファルトルーフィングはアスファルトのみでしたが、改質アスファルトルーフィングはそれに加え合成樹脂や合成ゴムが含まれています。メジャーなアスファルトルーフィング940と比較すると破れにくくなっていて耐用年数も向上しています。更に価格もそれほど高くないことから、コストを抑えながら高耐久なルーフィングを採用したい方におすすめです。また、スレート屋根やアスファルトシングル屋根とも相性がよいのが特徴です。
耐用年数とメリット・デメリット
- 耐用年数:30年
- メリット:耐久性と止水性が高い
- デメリット:アスファルトルーフィングより高い、非透湿性で結露しやすくなる
粘着層付改質アスファルトルーフィングの特徴
改質アスファルトルーフィングの裏面が粘着層になっているのが、粘着層付改質アスファルトルーフィングです。改質アスファルトルーフィングより価格が高めになりますが、高品質で防水性が高いことから雨漏りのお悩みがある方におすすめのルーフィングせす。また裏面が粘着層になっていることから、施工時の針による仮止めの必要がありません。
耐用年数とメリット・デメリット
- 耐用年数:30年
- メリット:防水性や防水性が高い、耐用年数が長め
- デメリット:改質アスファルトルーフィングより高価
高分子系ルーフィングの特徴
アスファルトを使用せず、合成樹脂や合成ゴムが原料のルーフィングです。その特徴は、伸縮性や耐久性が高いのでひび割れしづらく破れにくくなっています。また、軽量なことから耐震性に優れていますので重たい屋根材とあわせるとよいと言えます。
耐用年数とメリット・デメリット
- 耐用年数:20年以上
- メリット:耐久性と伸縮性に優れている
- デメリット:紫外線の影響を受けやい、耐用年数が短い
まとめ
今回ご紹介したほかにも種類はありますが、一口にルーフィングといっても特徴は様々です。適切なルーフィング選びは、雨漏り防止につながり大切な住まいを守ってくれますので、ルーフィングのそれぞれのメリットデメリットを知り、建て替えや屋根修理の際に屋根材や目的に合ったものを選ぶことをおすすめします。
あわせて読みたい
トタン屋根は葺き替え工事かカバー工法どちらがよい?選ぶ時のポイントについて
佐倉市のリエイトホーム広報担当です。この屋根のお役立ちコラム
軽量瓦は防災に強い?メリットデメリットをご紹介
日本の住宅の多くは、昔ながらの「粘土瓦葺き」のお宅が半数以上
こんな症状になってませんか?ベランダの劣化症状と修理方法について
佐倉市のリエイトホーム広報担当です。この屋根のお役立ちコラム