パミール屋根の見分け方と屋根修理方法について
佐倉市のリエイトホーム広報担当です。この屋根のお役立ちコラムでは、屋根修理やリフォームなど屋根に関する情報をお届けします。
スレートという屋根材の一種「パミール」という商品をご存じでしょうか？
何かと問題が多く現在は販売中止になっている屋根材なのですが、もし自分の家の屋根がパミールだったら・・・と心配になりますよね。今回のコラムでは、パミール屋根の見分け方や屋根修理の方法をご紹介したいと思います。
目次
ニチハ株式会社のパミールとは
パミールは、住宅用建材メーカーのニチハ株式会社が1996年～2008年まで販売されていた製品で、販売当初は価格もお手頃でアスベストを使用していない屋根材で多くの住宅で採用されていました。ただ、剥がれやヒビ割れといった不具合が多くあり現在では製造中止になっています。
商品自体に不良があるにも関わらずメーカーはリコールの対応をしていないことから、不具合が発生した場合は自分で業者に修理を依頼し屋根修理を行うしかありません。
但し、一般的にはスレート屋根は製品保証で雨漏り修理を行えることがあります。また、パミールに使用されている釘の不具合であれば無償で対応してくれます。
パミール屋根の不具合例
パミール屋根で起こりやすい不具合は主に以下の3つです。
剥離
築10年くらい経つとパミール屋根の表面の先端がミルフィーユ状の層になって至る所で剥離してきます。
一般的にスレートにはセメントと繊維を主原料として構成されていますが、ニチハのパミールはアスベストが含まれていないことから密着性が十分でなく何層に分かれて分離してしまいます。
釘の腐食
パミールに使われている釘の腐食は代表的な不具合の1つです。
パミール屋根が販売されていた当初はパミール用の釘として無償で配布されていたのですが、この釘もメッキ加工が十分でないため錆や腐食起こりやすくなっています。
屋根材のずれ
前述した通り、パミール屋根に使用されている釘は腐食が進行しやすく、それを放っておくと屋根材の固定が弱まり、パミールのズレが生じてきます。最悪の場合は落下してしまい、その落下物により二次被害の事故が起こりうる可能性がありますので危険です。
パミール屋根の見分け方
スレートの屋根材はメーカーによって様々な種類が販売されています。一見すると見た目はパミールなのかどの商品なのかはわかりづらいですが、簡単にパミールかどうかを見分ける方法があります。
屋根先の凹凸が均等に並んでいる
パミールの先端は凹凸があり、それは等間隔になっているという特徴があります。他のスレートであるコロニアルなどにはないデザインなので、見た目がそのようになっていればパミール屋根といって間違いないでしょう。
パミールの縦の模様を確認する
パミールの表面には縦に線状の模様があります。遠くから見ても木目のような柄になっているのがわかりますので、この場合はパミール屋根の可能性があります。
当初の工事内容を確認
パミール屋根の凹凸や見た目をご自身で確認するのは、高所ですので落下や怪我をする危険がありますのでお勧めしません。できれば、工事を行った当初の書類の内容を確認するほうが安全かと思います。
見積書には、屋根材の商品名が明記されているはずですので一目でわかります。もしくは、依頼した屋根修理業者や建築会社に確認してみるのもよいでしょう。
パミール屋根の修理方法
もしご自身の屋根がパミールだった場合、屋根修理やリフォームをお勧めします。
特に釘の腐食については、固定が緩んでいる可能性があり落下や事故などの二次被害にもなりかねませんので、早急な対応が必要です。ただ、修理方法を誤ると問題が改善される状況が悪化する場合もありますので、その点もあわせてご紹介します。
屋根の葺き替え工事
もしパミール屋根の劣化が全体にわたっていて症状が大きい場合は、葺き替え工事をご検討ください。
葺き替え工事とは、既存のパミールをすべて撤去し新しい屋根材で施工する方法です。大掛かりな工事となり工期や費用がかかってしまいますが、防水シートのルーフィングや下地も新調することができ新築同様に屋根が蘇りますので安心です。
こちらの記事で屋根の葺き替え工事について紹介しています↓
屋根のカバー工法
今あるパミールの上に新しい屋根材を上から施工するのがカバー工法です。
既存の屋根材を撤去する必要がないため、工期も短くて済み葺き直し工事と比較するとコストを抑えることができますので、おすすめの屋根修理方法です。
スレート屋根のカバー工法については、こちらの記事でも紹介しています↓
雨漏り修理にも効果的なカバー工法とは
カバー工法とは、現状のパミール屋根に新しい屋根材を重ねてメンテナンスをする工法です。
屋根を全て剥がして新しい屋根に張り替える「葺き替え」と比べ、工期や費用が抑えられます。パミールのメンテナンスに多く使われている工法で、ニチハもカバー工法を勧めているそうです。ただ、劣化の症状によっては対応が難しい場合もありますので、屋根修理業者と相談の上行ってください。
パミール屋根の塗装は無意味！
スレート屋根は10年を目安に屋根塗装のメンテナンスが必要ですが、もしパミール屋根だったら屋根塗装しても無意味です。というのも、そもそも屋根材自体に既に不具合があるので、その上から塗装を行ったとしても一時的に色つやが良くなり見た目が回復しているだけで問題は改善されません。
また、元々表面が剥がれやすくなっていますので高圧洗浄をかけると悪化しますので注意が必要です。
まとめ
今の屋根材がパミールかどうか、まずは確認と調査することが大切です。そのうえでこれ以上状況が悪くならないためにも、早めの屋根修理を行うことをお勧めします。
リエイトホームでは、屋根の葺き替え工事やカバー工法など得意としていますので、もしご不安があるようでしたら現地調査に伺いますので、お気軽にお問い合わせください！
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