屋根材の優等生「ジンカリウム鋼板」とは？その特徴をご紹介

2023.03.20

屋根材

佐倉市のリエイトホーム広報担当です。この屋根のお役立ちコラムでは、屋根修理やリフォームなど屋根に関する情報をお届けします。

金属製の屋根材と言えばガルバリウム鋼板やスーパーガルテクトや横暖ルーフαプレミアムSのエスジーエル鋼板が有名ですが、最近よく採用されている「ジンカリウム鋼板」という注目の屋根材をご存じでしょうか。今回のコラムではそのジンカリウム鋼板をご紹介します。とても優秀な屋根材ですので、屋根修理や屋根リフォームをご検討されている方は参考にしてみてください。

1 ジンカリウム鋼板とは
- 1.1 ジンカリウム鋼板とガルバリウム鋼板の違いについて
2 ジンカリウム鋼板の特徴
- 2.1 ジンカリウム鋼板のメリット
- 2.2 ジンカリウム鋼板のデメリット
3 ジンカリウム鋼板の取り扱いメーカー
4 まとめ

ジンカリウム鋼板とは

ガルバリウム鋼板は聞いたことがあるけど、ジンカリウム鋼板は初めて聞いたという方も多いかと思います。
その成分は、

アルミ55.0%
亜鉛43.5%
シリコン1.5%

でメッキ加工された鋼板なのですが、実はガルバリウム鋼板と配合比率がほとんど変わりません。

ジンカリウム鋼板とガルバリウム鋼板の違いについて

ではなぜ同じ成分なのに呼び方が違うのでしょうか。
実は、ジンカリウム鋼板は全て海外から輸入されてきた屋根材でその呼び名が日本で浸透して流通しました。基本的には、国内のものか海外のものかによって呼び分けられていますが、正式名称は商標登録しているメーカーによって違います。

ちなみに、表面に石粒をアクリル樹脂で付着させていているものを

ジンカリウム鋼板
自然石粒付き鋼板
石粒付鋼鈑
自然石粒付化粧鋼板

といった呼び方をされていますが、いずれも同じものになります。
ややこしく書いてしまいましたが、わかりやすく言うとガルバリウム鋼板は金属メッキ加工されたもの、ジンカリウム鋼板は石粒付きの鋼板と覚えておくとよいでしょう。

ガルバリウム鋼板とエスジーエル鋼板については、こちらの記事をご覧ください。

ガルバリウム屋根のメリットとデメリットをご紹介

次世代のガルバリウム鋼板「SGL鋼板」その特徴をご紹介！

ジンカリウム鋼板の特徴

先程も少し触れましたが、ジンカリウム鋼板とガルバリウム鋼板はほぼ同じ素材なので、その特徴もよく似ています。
そのメリットとデメリットにわけて詳しく紹介していきます。

ジンカリウム鋼板のメリット

ジンカリウム鋼板のメリットについては以下の通りです。

耐久性に優れている: ジンカリウム鋼板の表面は石粒でコーティングされているので、傷や錆びに強く劣化しにくい特徴があります。その耐用年数は30年以上と言われていて、製品のなかには保証付きのものもあります。
メンテナンスが楽: 表面の石粒は、陶器瓦と同様に釉薬を高温で焼き付けるので色褪せすることがほぼないため、ガルバリウム鋼板のように塗装によるメンテナンスが不要です。
断熱性が高い: 金属製の屋根は熱を伝えやすいですが、ジンカリウム鋼板は表面の石粒によって熱が伝わりにくくなっています。そして、下地と屋根材の間に隙間があるので、そこに空気層が生まれそれによって更に断熱性を高めてくれ快適に過ごすことができます。
軽量: ジンカリウム鋼板は、瓦やカラーベスト・コロニアルといったスレートと比較すると軽量なので耐震性が高い屋根材です。屋根が軽くなれば地震の際の揺れを軽減することができ、家へのダメージを少なくすることができます。
防音性・防火性がある: ガルバリウム鋼板など金属製の屋根は雨音などが響きやすいですが、ジンカリウム鋼板には表面に石粒がありますので音を吸収してくれます。また、その石粒は不燃性の素材なので火事が発生した場合に燃え広がりを抑えてくれるといった特徴もあります。

ジンカリウム鋼板のデメリット

ジンカリウム鋼板のデメリットについては以下の通りです。

表面の石粒が剥がれる: ジンカリウム鋼板を施工する際に表面の石粒は剥がれることがあり、それが雨樋などに溜まって詰まりの原因になることもあります。ただ、施工が終わると剥がれも少なくなりますので、それほど気にすることはないでしょう。
初期費用が高い: ジンカリウム鋼板は海外製のものばかりなので価格が他の屋根材と比べると高くなっています。また、施工できる業者も少ないことから葺き替え工事などの屋根修理や屋根リフォームの際の初期費用は高額になってしまいます。
緩勾配の屋根には不向き: ジンカリウム鋼板は、2.5寸以下の勾配の屋根には施工することができません。仮に勾配が緩い屋根に施工したとしたら、水が適切に処理されず雨漏りの原因に繋がります。

屋根の勾配についてはこちらの記事で紹介しています。あわせてご覧ください。

屋根の勾配について解説！それぞれの特徴について

ジンカリウム鋼板の取り扱いメーカー

ジンカリウム鋼板を取り扱っている主なメーカーは以下の通りです。

ディートレーディング社

ディートレーディング社から輸入販売されている「ディプロマットスター」は、シンプルなデザインでどんな家にも調和しカラーが豊富な商品です。またメーカー保証が30年と長く、価格もお手頃なことから国内で施工実績が多い商品です。

伊藤忠建材

伊藤忠建材から輸入販売されている「スカイメタルルーフ」。ジンカリウム鋼板表面の石粒は、イタリアの鉱山から採掘された石を、瓦と同じ釉薬で色付けし700度以上の高温酸化焼成をしているものでコーティングされているため、非常に耐久性が高い商品です。
落ち着いた質感とカラー展開でデザインのバリエーションも豊富です。

リクシル

リクシルの「T・ルーフ」は、ガルバリウム鋼板の表面に天然石でコーディングが施されていて、耐久性が高く軽量な商品です。
デザインも豊富で重厚感があることから、和風・洋風問わずどんな家にもマッチする屋根材です。

まとめ

ジンカリウム鋼板は非常に高い耐久性と、金属製の屋根材の短所をクリアしていることから屋根材の優等生といってよいでしょう。
また、様々な家のデザインにあわせることができるのも魅力の一つと言えます。
初期費用が高額になってしまいますが、屋根塗装の必要もなくメンテナンスが楽なのでトータルで考えるとコスパがよい屋根材ですので、もし屋根の葺き替え工事などの屋根リフォームをご検討なら選択肢の一つに入れてみてはいかがでしょうか。

佐倉市のリエイトホームでは、様々な屋根材を取り扱っており葺き替え工事などの屋根修理・屋根リフォームを得意としています。