トタン屋根は葺き替え工事かカバー工法どちらがよい？選ぶ時のポイントについて

2023.02.21

佐倉市のリエイトホーム広報担当です。この屋根のお役立ちコラムでは、屋根修理やリフォームなど屋根に関する情報をお届けします。

トタン屋根は、安価で施工が容易ということもあり高度経済成長期に多くの住宅やアパートなどに採用されていました。ただ、サビやすく断熱性も低い上、メンテナンスが大変といった点から最近では簡易的な物置や倉庫などにしか使われなくなりました。
とはいえ、トタン屋根の住宅にお住まいの方も多くいらっしゃるかと思います。耐用年数も過ぎて損傷が大きくなってきた、といった場合は雨漏りなどのトラブルになりかねません。
今回のコラムでは、トタン屋根の修理方法や選ぶ時のポイントについてご紹介したいと思います。

1 トタン屋根の耐用年数
2 トタン屋根の劣化症状
3 トタン屋根の修理方法は葺き替えかカバー工法
- 3.1 葺き替え工事
- 3.2 カバー工法
4 まとめ

トタン屋根の耐用年数

トタン屋根の耐用年数は、トタンは耐用年数が10～20年と言われています。
先ほどもお伝えした通り錆びやすい素材でできていますので、塗装によるメンテナンスを5～10年周期で行う必要があります。定期的に屋根塗装を行えばその分寿命も長くできますが、下地や防水シートが先に寿命を迎えることがありますので、その際は問題のがる箇所に応じて適切に屋根修理を行ってください。

トタン屋根の劣化症状

トタン屋根の主な劣化症状を6つご紹介します。
下にいくにつれ重度の劣化になります。

塗料の色あせ

トタンの色が薄くなってきたら劣化の初期症状です。前回の塗装から約5年ほど経つと色あせてきます。見た目も悪くなりますが、そのまま放置してしまうと塗装が切れて劣化症状が大きくなりますので、広範囲にわたっているようでしたら屋根塗装をご検討ください。

塗膜の劣化

塗料の色あせがはじまったら、塗膜が浮いたり剥がれてきます。これも初期症状ですが、浮いたり剥がれてきた部分は防水機能が低下していますので、そこからさらに症状が悪化してしまいます。

錆

塗装が剥がれてくるとそこから錆が発生します。最初は一部分だけの錆でも、みるみる屋根全体に錆が回ってしまうこともありますのでメンテナンスを行うことが重要です。

穴あき

塗装が剥がれそこから錆が発生し、更に症状が悪化するとトタンに穴があいてしまいます。穴が開いている状態ですので、建物内部に雨水が入り込み下地の防水シートや野地板にも悪影響を及ぼします。

屋根材の浮き

トタンを固定している釘は時間が経つにつれ徐々に緩んできます。それが原因で屋根材が浮いてきてその隙間から雨漏りを引き起こしてしまうこともあります。また、台風などの強風時にトタンが飛んでしまい、最悪の場合近隣や人的な被害が出る可能性がありますので注意が必要です。

雨漏り

上記のように錆による穴あきや屋根材の浮きが原因で、内部に雨水が侵入してしまいます。
屋根材の下には防水シートや野地板がありますのですぐに雨漏りが発生するというわけではないのですが、こういった劣化を放置したりメンテナンスを
怠ると、下地にも影響が出て目に見えて雨漏りが発生します。

なお、トタンの屋根修理方法についてはこちらの記事で紹介していますので、あわせてご覧ください。

トタン屋根修理の方法４つご紹介

トタン屋根の特徴やメンテナンスについて

トタン屋根の修理方法は葺き替えかカバー工法

定期的に屋根塗装や部分補修を行っていたとしても、いずれ屋根は耐用年数を迎え屋根修理をしなければいけない時期がきます。
その場合は、「葺き替え工事」か「カバー工法」の2択です。
今後どのくらい今の家に住み続けるのかを考え、劣化症状など屋根の状態や予算などと相談しながら決められると良いかと思います。

葺き替え工事

既存のトタン屋根を全て撤去し、新しい屋根材にする工事です。
新築同様に屋根がよみがえりますので、劣化症状が全体に及んでいたりすでに雨漏りが発生している場合は葺き替え工事をご検討ください。
一部だけ穴が開いていたり錆が酷いといった場合は、部分的な葺き替えも可能です。
ただ、屋根修理の中で大掛かりで費用が掛かる工事です。

カバー工法

カバー工法は、既存の屋根材の上から新しい屋根材を施工する工事です。錆や穴あきがあり、雨漏りの原因が屋根の場合は適している工法です。
既存の屋根材を廃棄する必要がないため葺き替え工事と比較すると費用を抑えることができます。
ただ、古い下地はそのままに上から新しい防水シートと屋根材をかぶせますので自然と屋根の重さが増し、重心が上になることで地震が発生した際の揺れが大きくなるので耐震性が低下してしまいます。そいういったことから、使用できる屋根材も限られています。